先輩にインタビュー①

今回は、新入社員の小吉香央莉さんが「新人時代について」と「新人に向けてのメッセージ」というテーマで入社18年目のプロデューサー、宮嵜哲朗さんにインタビューしました!!

――<宮嵜哲朗さんの主な経歴>――
NHK広報制作でハイビジョン番組の番宣やTVKのサブカルチャー番組、NHKの趣味番組、羽田国際線化の3時間特番、Eテレのデータ放送関連番組などを制作。
NHKの「青山ワンセグ日直」/「青山ワンセグ開発」/「Eテレ・ジャッジ」などレギュラー番組も担当し、現在は「NHK高校講座」「8Kなび」「サンドウィッチマンの天使のつくり笑い」などを担当。
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小吉:現在はどういう仕事をされているのですか?

宮嵜:まず「8Kなび」っていう、蛯原友里さんが8Kの番組を紹介する番組がレギュラーであって。それ以外に、A-PAB(一般社団法人放送サービス高度化推進協会)っていう4K8Kを推進する組織に納品するVTRも、NHKとして納品してるんだけど。何が大変かって、4K8Kの番組って、もう期日ギリギリのところで作ってて、ないのよ素材が。

小吉:PRするものがないってことですか?

宮嵜:そうそう。編成のおすすめは、この番組だけど、全然制作が間に合ってないからPRできませんっていう状況を、どういう風にうまいこと形にしていくかみたいなところで、割と時間がかかるね。あと、企画だよね。夏に向けて。4K8Kの特番を画策したりね。

小吉:ありがとうございます。では、新人時代についてお聞きします。
最初はどういう仕事をされていたんですか?

宮嵜:まずね、作りこんだ映像やCMとかに大学時代すごい興味を持っていて。そしたらNHKの広報制作っていう短い尺の番組を作るところに配属されて。ちょうどハイビジョン普及のタイミングで、それの普及促進みたいなことをやりつつ、ハイビジョン番組の番宣を作ってました。

小吉:そうなんですね。その頃の自分は、周りから見るとどんな新人だったと思いますか?

宮嵜:いや、生意気な新人だったと思うよ。なんも分かってないのに「なんでこんなもん作ってるんだよ、だっせーな」って思ってたからね。もちろんね、すごいなって人も山ほどいたけど。元々作りこんだ映像に興味があったから、カッコイイものを作りたいっていう気持ちが強かったんだろうね。

小吉:新人時代で、今でも記憶に残っていることはありますか?

宮嵜:僕、入って4ヶ月で監督したの。入ってすぐにBS普及促進のための30秒CMの企画会議みたいなのがあって、企画出したら通っちゃって。通ったんだからやりなよっていう話になって。まだ何も分からないのに(笑)。
その時に手書きテロップにしたくて、色々なパターンの手書きテロップを発注しちゃったの。そしたら、手書きテロップって1枚1万円くらいするよって言われて。

小吉:ええええ!?そんなに!?

宮嵜:知らないよね、そんなの。でも5枚だか10枚だか結構な数、発注しちゃって…プロデューサーに怒られた(笑)。
あと、2年目くらいのときかな。5分の番組を作らせてもらってて、好きなようにやっていいよって言われたから、友達のイラストレーターにシチュエーション漫画描いてもらって。2パターン描いてもらったから、どっちも入れ込んで編集したの。そしたら「2シーンもいらなくない?」みたいな話を社内試写で言われて。「ああ?いるだろ!」と思って(笑)。次の日の朝、NHKのプロデューサーとの試写だったんだけど、言われたように繋いだものと、自分がやりたいものを2パターン用意して試写の前に上司に両方見せて。そしたら「お前そんなやりたいなら、そっちで見せろよ」って。
「勝った!」みたいな(笑)。

小吉:けっこう反発するタイプだったんですか?

宮嵜:反発するタイプっていうか「こう思ったからこうしたんです!」っていうのを単純に言ってただけかな。

小吉:それが生意気って見えてたんじゃないかっていうところに…

宮嵜:うん。まあ…どうかだよね。面白がってもらえるか、「なんだこいつ」って思われるかって紙一重でしょ。でも、意見がなくて言われたとおりにやるっていうのも、いかがなものかと思うし。まあ、難しいとこだよね。でも嫌われてはいなかったよ、たぶん(笑)

小吉:新人時代に苦労したことはありますか?

宮嵜:とにかく何にも教えてもらえなかったのよ。例えば1分くらいの番宣を繋いでみろと。
まずどうやって繋いだらいいか段取りも分からないし「えっ…!どうやんの…?」って。
だから、最初は、ほんと時間がかかった。見ながら覚えるみたいな…。
よくさ、オープニングアバン(映画やドラマなどでオープニングに入る前に流れるプロローグシーン)とか、音楽に合わせて繋いでる映像とかあるでしょ。あれを繋いでみなって言われて、苦肉の策で「こうかな」ってやるんだけど…。「こういうのはね、音先行で繋ぐんだよ」って徹夜明けに言われて。「ふざけんなよ、先言えよ」みたい(笑)。
「言わない方が絶対忘れないだろ」って、痛い思いして学べ、みたいな感じでさ。
今考えても理解できないけど。

小吉:昔の自分と比べて、ここは変わったなと思うところはありますか?

宮嵜:ん~、人の意見を素直に聞くようになったかな(笑)。
あと、まず直球を投げるように意識してるかもしれない。

小吉:直球をなげるというのは?

宮嵜:昔は、ものをつくる時に、シチュエーションとか奇をてらった構成ばかり考えてたんだけど。それだと、人に教えられないんだよね。ず~っとどういう風に面白くできるかを一番に考えてた人間だから、ストレートな構成だと見る前から嫌になっちゃって…。それをちゃんと指摘してあげることが得意ではないんですよ。
だからやっぱり、ちゃんと正々堂々とした正統派な構成を指摘できるように、自分もそこをちゃんと考えられるようにならなきゃなってある日思って。

小吉:なるほど。

宮嵜:でも、今でも好きじゃないけどね。正統派な構成って、みんな大体一緒になるんだよ。
だから、もうちょっと引っ掛かりをつくるようなアイデアを考えるのが面白いんだけどねって思っちゃうんだよね。

小吉:では、最後に、新人に向けてのメッセージをお願いします。

宮嵜:やっぱり、ものを作るって、自分がいいと思ってるものを作るわけじゃない?
でも、上の人たちが見ると、できてないところがあるわけですよ。そうなった時にもう人格否定みたいな言い方をする人がいるのね。「お前、これでいいと思ってるのか」とか「何にも分かってねえな」とか…やっぱり相当堪えるんだよね。
直されて、もう自分のものじゃなくなっちゃうっていう感覚がすごいあると思う。
でも、確かに直されたものの方が分かりやすいんですよ。でも…それを飲み込むまでにそれなりに時間がかかる。じゃあ、どうやって精神を保っていくかというと、ちょっとでもいいから自己肯定してあげられるところを自分で見つける。
「さすが自分!」っていう自己肯定感がやっぱり一番大切なんじゃないかな。

小吉:ご自身が、自己肯定感を保つために意識してることはありますか?

宮嵜:映像演出とか、テロップ、フォントとか、どういう風な構成が流行ってるかっていうのは、かなり意識して調べたりするよね。
あと、スクリーンキャプチャーいちいち撮ったりさ。いざやろうと思った時にやっぱりパンッと出てこないんだよ、ストックしとかないと。

小吉:それが自己肯定感に繋がるんですか?

宮嵜:うん。だって、今のトレンドを知ってるってことじゃない?だから、下手に雰囲気で言ってる人に言われても、「は?お前だせえよ」って思うわけですよ。
自分の方が絶対知ってるし、絶対センスいいと思ってたりする。だから、そのためにはちゃんと自分の中で論破できるデータを持っとく。「なぜ今なの?」「なんでこれなの?」って言われた時に、なるべく説明できるように意識する。

小吉:なるほど、意識していきます!インタビューは以上です。ありがとうございました!

――<小吉さん インタビューを終えての感想>――
普段仕事をしていても、年齢が離れた方々の新人時代の話を聞けることはほとんどないので、
とても良い機会でした。「自分はこう思う!」という強い意志を持っている姿が、とてもカッコ
イイと思いました。自己肯定感が大事だというお話は、今後必ず直面することだと思うので、
心に留め、「さすが自分!」と思えることを見つけていこうと思います。
お忙しいにも関わらず、長い時間インタビューに付き合っていただき、様々な質問に親身に
答えてくださった宮嵜さんに感謝いたします。ありがとうございました!
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※この記事は2019年に取材したものです。
※(株)スーパー・ブレーンNEXは、2021年1月16日より(株)CURIOUS PRODUCTIONSに社名変更いたしました。

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